湘南OWS

一昨日、湘南OWS10kmに参加した。

 

この大会にエントリーしたのは2回目で1回目は5年前。

その時はまあまあくらいの練習で、完泳を目標にしてたんだけど、1ヶ月前にビーチフットっていう砂浜でやるラグビーをしてハムストリングスの肉離れをしてDNFとなった。

 

それからずっと頭に引っかかってはいたんだけど、水泳の練習はどんどん減り、子供も生まれてさらに減りぜんぜん泳がない日々が続いていた。

 

それからしばらくして、紆余曲折あってランニングにハマりマラソンでサブスリーを目指すようになった昨年、夏場の練習の一環としてまた泳ぐようになり、たまたまfacebookで目に付いた富津アクアスロンに申し込んだ。

それが沼の入り口だった。

 

小学生の頃、陸のスポーツは全然ダメだけど泳ぐのだけは得意で僕の支えだった水泳。

中学生では水泳部で市の大会で入賞もした水泳。

大好きだった水泳の新しい楽しみ方というか35歳でも成長出来る伸び代に出会ってしまった。

 

海で泳ぐのは楽しい。そして、また早くなる喜びを感じることができる。

もっと早くなりたい、逗子から江ノ島まで泳ぎたい。頭の中はそんな気持ちでいっぱいになった。

 

夏は海、冬は陸、どちらもサブスリーを達成したくなった。

そして今年の目標を水陸でのダブルサブスリー達成と決めた。

 

1月のフルマラソンは3時間8分あと少し足りなかった。でもスイムがあるから切り替えて、週に2回1時間で3000m泳ぐキツイメニューを組んでPDCAを回しながら追い込んだ。

追い込みすぎて声が出ちゃうので、マスターズクラスのおばちゃん達に笑われた。

 

この夏、2つの大会と1つの練習会、長水路での練習、海での自主トレと家族にわがままを言って週末の午前中を何度も使って準備をした。

2週間前の5kmの大会では1時間21分で泳げた。

フルマラソンでサブスリーを狙うならハーフのタイムとしては十分なタイムだ。

俺の中で海でのサブスリーはほぼ確定していた。

 

湘南OWSの前日は事前登録もあったし、万全を期すため仕事を休み21時には寝た。

朝は4時に起きうどんを食べ、1時間おきに炭水化物をとり、30分おきにOS1を飲みローディングした。

体調は万全、天候も良好。最高のスタートを迎えた。

 

500人が一斉にスタートするというのは初めてでだったけどバトルの激しさが桁違いだった。

ドラフティングで後ろにつかれるのはものすごいストレスだった。

うねりも大きかった。何度も人が上から降ってきた。ゴーグルも蹴られた。OWSの洗礼を受けてる気分だった。

 

逗子の海を一周まわった頃、船に乗る沢山のスイマー達を見た気がした。

3kmのわけないし1km?多すぎないか?いや気のせいだろ?そんな感じ。

3km地点で初めての給水をした。どんな船が待ってるんだろう?どうやって飲むんだろう?ちゃんと見つけられるだろうか?と不安でいっぱいだったけど、大きなゴムボートが二台あって同じキャップの人達が群がってたのですぐにわかった。

ボランティアのおばちゃん達に水をもらった。3kmは水だけと聞いていたけどエネルゲンのゼリーももらえた。ボートにつかまりながらしっかり飲んで離れる時「59分」という声が聞こえた気がした。

 

???

 

そんなわけないよな?

いくら何でも3kmにそんなかかるわけないよね?しかも俺は絶対に比較的前の集団にいるはずだ。ペースも悪くないし。

頭の中がモヤモヤした。

ブイは全く見えなかった。

波が高すぎクロールの流れのヘッドアップでは全然見つからない。ガードの方達のシャツを目印にしたが左右にいて結構幅があった。

それにそれすらもすぐに見失う感じだった。

 

思い返せば違和感は他にもあった。

すぐ横にいた人との距離が一瞬にして大きく離れたり、誰もいなかったはずなのに急に真横にいたり。多分うねりに流されてたんだと思う。

 

目印のブイや船は見つからないけど、他のスイマーやガードを頼りに進んでいくと突然バンと現れる。現れるとそこに向かって安心して進めるので心が休まる。それを4回繰り返して5kmの給水にたどり着いた。

今度は中学生くらいの子供のボランティアが水とエネルゲンをくれた。

思い切ってモヤモヤを聞いてみた。

 

「今何時?」

 

「10時40分くらいです」

 

ヤバい!マジだった。

何でこうなったのかわからないけど、間違いなく足切りの当落線上にいることを理解した。

ウソだ!と思った。

ただ泳ぎを止められることもなかったので前に突き進んだ。

ここからは江ノ島がはっきり見えるようになったので、ブイを追うのを諦めて江ノ島灯台をヘッドアップで確認しながら泳ぐことにした。

 

固定の目標物が出来たので、うねりで体がずらされてることにもようやく気づいた。

人ではなく灯台。強いうねりが来たらすぐヘッドアップで修正するようにした。

 

7km地点一緒に給水した人が、タイムアップまでどのくらいか聞いていた。

現実を受け入れたけど答えを聞きたくなくて、すかさずボートを離れた。

シックスビートにしようとしたけど足は攣りかけてて無理だった。

 

うねりは相変わらずだった。

江ノ島灯台を目指す作戦はここからは失敗だった。

距離が近くなるとその方向は進路から左にずらてしまうようだった。

何度も平泳ぎをする羽目になった。

腕もきつくなってきて何人かに抜かれた。悔しいけどついていけなかった。

 

9kmのボートの前に小さめのオレンジブイがあった。

最終ブイと勘違いして右肩で回って陸を目指したが、感覚的におかしくてものすごく不安になった。次のブイもゴール見えない。

ここに来てどこにいけばいいのか全然わからなくなった。

結論から言うとそのブイは最後の部位ではなかった。その先に黄色い四角ブイがあった。

 

最後の力を振り絞って陸を目指したがゴールは全然わからなかった。

ゴールよりだいぶ離れたところに上陸して結構走った。

 

どうやら制限時間内にゴールはできたようだった。

タイムが気になった。3時間24分。

しばらく受け入れることができなかった。

 

受け入れることができなくて、完泳者の数が少ない事にしばらく気づかなかった。

 

facebookには悔しい!と書き込んだ。

 

さて、冷静になってリザルトを見ると完泳者の数が異常に少ない事に気付いた。

facebookTwitter、インスタなんかを見て何が起きたのか把握した。

 

今年の湘南OWSは大波乱だったようだ。

まず完泳した事に胸を張ろうと思う。

 

そして、もしかすると5kmはギリギリすぎていたのかもしれない。でもあまりの状況に見逃してもらえたのかもしれない。

そう考えると、考えな甘さ未熟さ力不足にまた悔しくなった。

 

本当はOWSはこれっきりにすることも考えていた。

だって練習キツイから。

 

でもやりますよ。

必ずやりますよ。

来年こそサブスリーそのためにこれからも苦しい練習をします。

マラソンもやりますよ。二刀流になるけど来年はこの悔しさをバネにダブルサブスリー達成します。

 

FacebookはOWSばかりでキモいしTwitterもキモいしで、でもどこかにこの気持ちをぶつけたくて未使用だったここに書いたら、ずいぶん長くなってしまった。